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運送の業界用語を、いくつかご紹介します。

2015/04/30

今回は運送の業界用語を一部、業務の流れに沿って紹介します。すべてを紹介するとなると膨大な量になってしまいますので、ここでは大きく2つに分けて紹介します。
その2つとは、物流で主流になる保管するための倉庫とものを運ぶトラックです。


◎運送の業界用語-倉庫編 
倉庫では保管や検品だけでなく、海上輸送で使用されるコンテナーも扱います。
コンテナーに積む荷物やコンテナーの作業内容に沿って物流用語を見ていきましょう。

○コンテナー
20ft01.jpg

20F(フィート)サイズのものと40Fサイズが多く使用されています。
◆ドライコンテナー......通常のコンテナー
◆リーファコンテナー......冷凍機能が付いているもの
◆オープントップコンテナー......屋根が開いているコンテナー
◆フットラックコンテナー......左右の壁がないコンテナー、重量物や長い荷物向け。
などがあります。

○荷姿について
荷姿とは、荷物がどんな姿をしているかという事です。
箱だけでなく、ドラム缶や袋から鉄鋼まで様々なものがあります。
その中でもメジャーな荷姿は以下の二つです。

◆カートン(Carton)......ご存じダンボール箱などの箱ものです。

carton.jpg

◆パレット (Pallet) ......木やプラスチックのすのこ状の台です
           この上に荷物を積んでいきます。

pallet.jpg

○コンテナー作業について
これらの荷物をコンテナーへ積んだり降ろしたりします。
コンテナーの作業は大きく分けて、バンニングとデバンニングがあります。

◆バンニング(Vaninng)
コンテナーへ荷物を積み込む作業です。
海上で揺れた場合のことを考え、ラッシング(荷物を固定する道具)を使って固定します。
荷姿やどれだけ積めるかの効率(積載効率)を考えて積む位置や積み方等を考え、プランを立てます。荷物がコンテナーのサイズぴったりに入るわけではなく、隙間が空いてしまうため、荷物の特徴を抑え、どれだけ荷物を積み重ねることができるか、どうやって隙間を小さくするかなどを考えることが重要です。


◆デバンニング(Devanning)
通称デバン、コンテナーから荷物を積み下ろす作業です。
コンテナーから荷物を出す作業なので出バンとも呼ばれます。
荷姿や行先等によって色々な降ろし方があります。
お客様のニーズに合わせた方法を選択します。
コンテナーは海の上を運ばれてくるので、船の揺れでキズがついている場合があります。
デバンニングが終わった後に、本当にその荷物かどうか(入れ替わってないか)、荷物がしっかりとそろっているか、キズがないかなどをチェックします。

◆ケースマーク(Case Mark)......貨物を特定する為の貨物情報、荷物に付属。

◆リマーク(Remark)......荷物の傷のこと。貨物に傷があった場合、船会社は自社の責任ではない事をリマークとして書類に貨物に傷があることを表記します。
例 Broken:破損 Crush:潰れ など

◆タリー(TALLY)......荷物を搬入した場合の個数のチェック(検数)。

○コンテナーから降ろした後は......
コンテナーから出た荷物は保管や加工、検品、ピッキングなどの作業を経て出荷されます。
荷物の積み込み、積み下ろしの際にはフォークリフトが使用される場合が多くあります。

◆ピッキング
商品仕分け作業のことです。
保管している棚からお客様から依頼のあった品を出し、出荷に備えます。
先入れ先出しと言って先に入れたものを先に出す方法がとられています。


◆フォークリフト(Forklift)...... 荷役用の爪(フォーク)を車体前面に備えた荷役自動車のことです。爪をパレットの穴にさし、荷物を運びます。爪を操作するレバーが付いていたり、ブレーキが二つある、荷重に耐えるために前輪駆動になっているなど普通の自動車と操作性が大きく変わるので、乗るには専用の免許が必要となります。

lift.jpg

◎運送の業界用語-トラック編 

○トラック便の分類
陸路でのトラック便は大きく分けて以下の3つがあります。

◆チャーター便(大ロット)
専属で行われるトラック輸送です。
荷物が大量の場合トラックを貸し切って荷物が運ばれます。

◆路線便(中ロット、複数の依頼者、法人向け)
様々なお客様の荷物が混載されたトラックです。
大阪から京都といった風に決まったルートを走るトラックが、同じ方面に行く荷物大阪から京都行きの荷物を回収し配送します。

◆宅配便(個建、個人向け)
比較的小さな荷物を各戸へと配送する輸送便です。
宅配便事業者が発送窓口や直接お客様から荷物を収集し、
中継先で行先ごとに仕分けられ配送されます。


○安全に荷物を運ぶための工夫
これらトラック便が安全に荷物を配達するために様々な工夫がされています。

◆ラッシング
荷物に板や緩衝剤をベルトで締めつけ、固定します。
締め付ける時にガチャガチャと音がするので<ガッチャ>と呼ばれています。

◆デジタルタコグラフ<通称:デジタコ>
トラックに取り付けられる運行記録用計器で、走行中の速度の変化の記録や
休憩時間のお知らせなどの労務管理を行うことができます。

◆バックアイ
トラックの後方を確認するためのカメラです。
トラックは普通の車と比べて死角が大きいため、より注意深い確認が必要です。

○信頼のGマーク
こういった工夫がなされた安全なトラックを使っている業者に依頼するには、
Gマークを取得しているかどうかが一つの判断基準になります。

◆Gマーク(貨物自動車運送事業安全性評価事業)
全日本トラック協会が安全基準を満たした企業に認定・交付する「安全性優良事業所」
のシンボルマークです。Gマークを取得していると一定の安全基準が確保されていることの証明になりますので、選ぶ際のポイントの一つとして押さえておくと便利です。

◎まとめ
コンテナーの積込み・積み降ろしやトラックの輸送には様々な用語が使われています。
他にも沢山の用語がありますが、今回紹介させて頂いた用語を押さえておけば、物流会社を選ぶ場合や実際のやりとりをする際に便利です。